スケートボード初代日本代表監督:西川隆さんインタビュー


TAKASHI NISHIKAWA

INTERVIEW

西川監督、今日はお時間頂きましてどうもありがとうございます!スケートボード日本代表監督として、現在どのような活動をしてらっしゃいますか?

東京オリンピックに向けて色々動いている真っ最中ですね。オリンピックに出場するであろう選手達の登録作業や、強化プランを考えたりなど。また連盟とのやり取りや、選手の育成などが現在のメインの活動です。

育成”というワードが出ましたが、他の競技と違ってスケートボードの育成となるとイメージが湧きにくいのですが……。

そうですよね。他のスポーツのように、「投球フォームをこう変えたら」とか、「足をこう上げたらこうなる」とかじゃないんですね。スケートボードっていうのは感性的な面も重要だし、個人個人のスタイルもあるので。その辺に対してまで意見するのは、今のところあえてやっていないですね。僕たちの“育成”は、主には気持ちの面になると思います。今までは「スケートボードでオリンピックに出たいな」くらいの気持ちしかない選手が多かったと思うんです。
でも、他の競技のトップアスリート達は、「オリンピックで金メダルを取る!」というマインドでやっている。目標に対しての意識をやはり高くしないといけないので、そこに対しての育成ができればいいなと考えていますね。
あと、高校生くらいの年齢の選手が多いので、メンタル面に対しては重要ですね。若い選手たちが修学旅行のような気分にならないように指導していますよ。楽しむことはもちろん大事ですが、「日本代表の選手なんだぞ!」という意識を植え付けていくのが僕らの仕事なのかなと。

来年夏の東京オリンピックまで、どのようなスケジュールですか?

(インタビュー時)今が12月で、来年の1月2月は練習期間ですね。海外に練習に行きたいという選手がいたらサポートしたり。そして3月から東京オリンピックに向けての最終ツアーが始まります。そして5月末に世界選手権が開催されるという流れですね。その後に発表される世界ランキングから代表が決定していくんで、最後の最後まで誰が代表選手になるか分からないんですよ。

監督自身もどうなるかまだ分からないですね。

そうなんですよ。世界から20名がオリンピックに出場できて、16名はその世界ランキング上位から選ばれます。残りの3人は5月末の世界選手権上位3名。そこに開催国枠として1名日本人選手が絶対入るという。

スケートボードは日本の女性選手がランキングに多数入ってますね。

1つのスケート競技に対して1つの国から3名しか出場できないので、特に女性部門は日本人選手同士でシビアな代表争いが繰り広げられると思います。5月の最終世界選手権の結果次第では、大どんでん返しもありえるので、是非注目してほしいですね。


TAKASHI NISHIKAWA

ではオリンピック候補選手たちは、プロテクターに関してどのような意識を持っていますか?

パークの選手は、ヘルメットをはじめ、プロテクターに対して非常に意識が高いですね。年齢、性別問わずヘルメットを基本装着しています。やはり地面がコンクリートですし、スピードが速いので大怪我に繋がりやすいから着用率が高いです。逆にストリートの選手のヘルメット着用率は低いです。競技によって全然意識が違うというのが現状ですね。

そうなんですね。スケートボードは怪我がつきものですし、出場選手たちは怪我なく滑ってもらいたいですよね。

そうですね。先日ブラジルでスケートボードの世界連盟の会議があったときに、パークに関してはヘルメット着用を義務化しようという提案が出ていました。その会議の直後に行われた大会で、アメリカの選手が頭蓋骨骨折という大怪我を負ったという事故がありました。そういったこともあったので、もしかしたら今後パークに関しては年齢性別問わず、ヘルメット着用が義務化になるかもしれません。

安全面に関して、監督から何か選手に助言やアドバイスをすることはありますか?

選手自身がやりやすいようにスケートしてもらうのが一番大事なので、安全に関しては「気をつけなさい!」としか言えない面もあります。ですがパークは地面がコンクリートなので、これから始める子たちはヘルメットを被ったほうが安全に楽しめると思いますよ。


TAKASHI NISHIKAWA

bern japanにもスケートライダー達がいます。彼らのリコメンドを頂けますか?

『笹岡健介』は今のところ日本のトップレベルではないでしょうか。平野歩と並んで飛車/角と言うか。怪我が多いので気を付けてもらいたいですね。このまま調子が上がっていけば、東京オリンピックに出場できると思っています。『池田大亮』は怪我からの復帰もあったので、今踏ん張って頑張ってほしいですね。『佐川涼』は多彩なトリックが光るスケーターですね。『田中陽』は最近コンテストシーンから離れているから、今後どういう動きをするか気になります。
女子選手の『織田夢海』は日本のトップを狙える期待の選手。本人もオリンピックを目標に非常に頑張っていますよ。『中山楓奈』は、凄くスキルフルなスケーター。実力が凄くあるので、自信を付ければもっと伸びると思います。

ズバリ日本のスケートチームは世界に対抗できますか?

できますね。メダルも狙えるチームになるはずですよ。アメリカ、ブラジル、日本の3か国が世界の中でもスケートボード強豪国と言われています。

東京オリンピックで初めてスケートボードが正式種目になり注目されていますが、今後どのように発展させていきたいですか?

ラグビーのように、「日本強い!」となれば、今までスケートボードを知らない人達も注目してくれる。そこからどんどんスケートボーダーが増えいってくれると嬉しいですね。

では最後にメッセージをお願いします。

東京オリンピックで日本人選手が活躍してくれるはずなので、そういった選手達を見てカッコいいなと思ってくれたら嬉しいです。オリンピックが入り口になって、スケートボードを始めてくれたらいいなと思いますね。