RYUJIN


プロスケーターRYUJINの今。
そしてこれから。


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“RYUJIN”の愛称で2000年代のスケートシーン、そしてストリートシーンで強烈な存在感を放ってきた男、藤井竜太郎。
今回は「プロスケーターRYUJIN」以外の側面にもフォーカスを当てたフォトレポート&インタビューを特別公開。


photo:yuji sato


INTERVIEW

「自分が認めてない奴に指図されるのとか本当に気に食わない」


“プロスケーターRYUJIN”はもちろん有名だけど、今回のインタビューは“最近のRYUJIN”についても聞きたいんだ。

RYUJIN(以下:R) 最近は年相応の動きをしております(笑)。ガキの頃は楽しいこと優先でしょ。そこかから大人になって、今は仕事もしっかりしなくちゃいけない。でもやりたくない仕事はやりたくないし、自分が認めてない奴に指図されるのとか本当に気に食わないから。で、何で俺がこの「Rocco’s NEW YORK STYLE PIZZA」で働き始めたかって言うと、結構前に「BACKCHANNEL」の撮影でこの店を使わせてもらったことがあって。
その時にここのピザを食って、「おー、コレはうまい!」と。あと、その撮影と同時期くらいにアメリカのピザ屋のドキュメンタリー番組をネットで見ちゃって。で、そのドキュメンタリーを観て知ったんだけど、アメリカはピザのデリバリーに対する気持ちが超アツいのよ。それにも食らっちゃって。


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「来年には独立しようと思ってる」


タイミングが重なったと。

R そうそう。そこからこの店で働けることになって、ここのオーナーに「包丁使えるか?料理できるか?」って聞かれたんだけど、俺はできないって言ってたの。でもいつの間にか(ピザの)焼きもできるようになってるっていう(笑)。

さっき調理してるRYUJINの姿を見て、マジで凄いなって思ったよ。

R でしょ?もうここで3年やってるし、来年には独立しようと思ってる。

えっ!それは真剣に?

R マジマジ。じゃないとやってる意味もないでしょ。だからもっと修行してのれん分けしてくれって頼むつもり。ここは良い店だけど、俺の店じゃないから全てが俺の好みかというと、そうではないワケ。俺はアメリカのデリみたいな雰囲気が好きだし。オムレツとかでブレックファーストをやるのもアリだと思うし、ホットドッグとかも良いよね!

結構具体的なプランが既にあるんだね!びっくり。

R 30過ぎてからアメリカに行く回数が増えて、そこからだいぶ思考が変わったんだよね。「アメリカ人、イケてる!」っていうか。

それは例えばどんなところが?

R ライフスタイルかな。元々ガキの頃から「ヒップホップ最高、スケーター最高!」って思って生きてきたし。で、その流れで夜遊びが好きになり……。でもこの年齢になると周りも結婚して子供ができたりで、それぞれ家庭があるから、最近は一緒に遊ぶ人が少なくなっちゃった(笑)。話をアメリカ人に戻すと、アメリカ人って朝超早いんだよね。朝から超動くのよ。そういうところも素晴らしいと思って。でもまだ俺は午前中に起きるのが苦手(笑)。


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「ちょっとの遅刻くらいさ、その後の仕事の頑張りで取り返す」


(笑)。じゃあ、このお店でRYUJINの仕事内容を教えて。

R 最初の1年はデリバリーを超やってた。その後キッチンのスタッフが辞めるっていうから俺がそこに入ったんだよね。だから今は調理担当だよ。

アメリカンなピザ屋っていうお店のスタイルも良かったのかもしれないね。

R それはある。基本俺はアメリカかぶれじゃん。例えば定食屋とか板前の店だったら絶対に1年も続かないと思うんだよ。ここのオーナーはアメリカに住んでたし、元アメリカ国籍だった人だから、向こうのルーズな感覚が分かってるのよ。そういう時間に対する考えも俺の性格に合ってたんだと思う(笑)。

じゃあお店の環境もぴったりだね。

R そう。俺は日本人経営の店で働きたくない!5、10分の遅刻でめちゃくちゃうるさ過ぎるでしょ!ちょっとの遅刻くらいさ、その後の仕事の頑張りで取り返すぞってカンジなのに、そういう感覚とか絶対分かってもらえないしね。


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「今東京でヒーヒー言って働いてる人はみんな釣りをした方が良い!」


極端に真面目過ぎるっていうのは日本の良くない面かも。じゃあ、最近オフの日は何してるの?

R オフはとにかく釣りでしょ!ホントはスケートボードって答えなきゃいけないのか(笑)。スケートボードももちろんやってるんだけど。

SNS見ると本当にたくさん釣りに行ってるよね。

R 釣りは“究極の遊び”だと思ってる。健全だし、何より人生が上手くいくようになるよ。今東京でヒーヒー言って働いてる人はみんな釣りをした方が良い!

その理由は?

R 自然と触れ合うから心が優しくなるんじゃないかな。釣りはもうかれこれ10年くらいハマったまんま。


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「(スケートボードは)街で滑らなきゃダメでしょ」


じゃあスケートボードに関しては?

R 13歳からスケートして始めたから、もう26年か!俺は17歳の頃から“RYUJIN”なの。RYUJIN歴22年。人生で藤井竜太郎よりRYUJIN歴の方が長いっていう(笑)。

最近スケートにはどんな風に向き合ってる?

R そりゃあ昔ほどガンガンやってはないけど、ホントに子供の頃からずっと滑ってるから、少しやらない期間があると身体がムズムズしちゃう。そういうところはやっぱスケーターなんだなって自分でも思うよ。だから今でもやりたい時にやってるってカンジかな。昔は家から渋谷や六本木、友達の家とか全部プッシュで行ってたのよ。プッシュが一番スケートボードが上手くなるんだ。
でも最近の子たちは街でプッシュしなさ過ぎだよね。パークでしか滑ってない“パークスケーター”は本来のスケーターじゃないよ。パークなんてモノは誰かが作ってソコにあるものでしょ。スケートボードはやっぱストリートカルチャーから生まれたモノだと思うから、街で滑らなきゃダメでしょ。


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「スケートデッキから降りたら“ただの男の子”ってヤツばっかり」


近年は日本でもスケート人口が増えてきたよね。

R でも街をプッシュしてる子なんて全然見ないでしょ?それが残念なんだよね。バッグに入れて移動してるヤツを見ると今すぐ乗れよ!って思っちゃう。電車に乗ったとしても、降りた瞬間から駅のホームでプッシュしないとスケーターじゃないでしょ。

凄く良い話。今スケートしているキッズたちと感覚が違うんだろうね。

R 自分の“ストリート”っていう感覚と今の“ストリート”の感覚は絶対違うと思う。世の中的にはスケートはオリンピック競技にもなったし、小綺麗なイメージになったけど、それだけだと俺は正直物足りなさを感じるよね。

なるほどね。

R 今の子供たちはスケートスキルが凄く高かったり、勢いは確かにあると思う。俺より全然上手い。でもスケートデッキから降りたら“ただの男の子”ってヤツばっかり。スケーターの誰々っていうより、ひとりの人間としてカッコ良くあって欲しいよね。俺はそこをガキの頃から意識して活動してきたから、スケートボード以外でも色んな話をもらえたんだと思ってる。逆にそうじゃないと情けないし。


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着用アイテム:COUGAR(BLACK GROSS×LIGHT BLUE)


「東京は何をするにもやりづらい街になっちゃったよ」


じゃあ今後の動きとか予定はある?

R 2年後3年後5年後とか、俺は先のことを考えない!基本は目先のことから1年以内のことしか考えないようにしてる。そうじゃないと気持ち的にも保たないし、先のことを妄想してるだけっていうのもアホらしいし。

超現実主義!

R あたりめーじゃん!いつ死ぬかわかんねーんだし、サヴァイブでしょ!その場しのぎって意味ではなく、1年1年どう生きていくかっていう発想しかないんだよね。何とかなるだろうし。だから目標はさっきも話をしたピザ屋としての独立かな。あとはいつか東京から引っ越したいなっていう考えもあるし。

えっ、RYUJINと言えば東京なのに!

R 飽きたし、つまんねえ!くだらない人間が多過ぎる。友達は最高に面白い人たちばっかりだけど、それ以外の人間がつまんない!原宿・渋谷なんか面白くないから全然行かないし、今の東京は正直嫌いだね。釣りをしてるからこんな考え方になったのかもしれないけど、客観的に東京を見れるようになった気がする。東京は何をするにもやりづらい街になっちゃったよ。住みづらい、遊びづらい。地元の下町ですらね。最近感じだんだけど、地方の人の方が人間らしい生活ができてるんじゃないかって思うのよ。

それはどんなところが?

R 地方の人の方が優雅に楽しんで色んな遊びができてると思う。人の目も気にし過ぎなくて良いしね。確かに少しばかし東京の方が収入が良かったりするけど、この街はその分出費も多い。周りも支払いだ家賃だ生活費だ金の話ばっかりでヤメてくれよって感じ。その分稼げば良いって話なんだろうけど、俺はそもそもそんなに働きたくねえし(笑)。たくさん働いてたり、有名な会社に勤めてるっていうことが偉いと思わない。


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「スケートボードはずっと凄く楽しい遊びのまま」


確かにそれは一理あると思う。無理してる人やマヒしてる人が多いというか。じゃあ今後の目標は?

R 東京脱出!50過ぎて東京に住みたくないかな。千葉とか良さそうじゃない?

隣の県だね(笑)!

R 確かに(笑)。スケートボードに関しては、この先辞めるなんてことは絶対にないだろうし。

スケートボードはライフスタイル?

R そんカッコ良いモンじゃないよ。そういう薄っぺらいこと言うヤツは嘘付きだね(笑)。単純に遊びだよ。スケートボードはずっと凄く楽しい遊びのまま変わらない。今は競技として確立されたけど、俺らの世代からしたら良くも悪くもただの遊び道具なのよ。


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着用アイテム:RAMBLER(TWO TONE×LIGHT BRN POLA)


「俺はスケートシーンから次のシーンに行く動きがしたい」


じゃあプロスケーターRYUJINとしての今後は?

R 俺は昔から逆輸入のカッコ良いスケーターでありたかったんだよね。デッキも和柄で出してたし、日本のブランドをスポンサーにしてたのもそう。シグネイチャーモデルのNIKE DUNKも、今じゃ黒人のキッズがYOUTUEで超イケてる!って言ってくれてるんでしょ?そういうのは素直に嬉しいよね。スケートボードで食っていくぞと決めて生きてきて、実際食えたし、プロスケーターとして多少はスケートシーンに名前を残せたと思ってる。
それに世代交代は絶対に必要だから、俺はスケートシーンから次のシーンに行く動きがしたいかな。良い年して出しゃばりなヤツとかダサいし、やっぱり最初に話した年相応ってことが大事なんじゃないかな。年相応な動きができてる人間はやっぱりカッコ良いと思うんだよね。


【INFO】

Instagram:@ryujin323
Twitter:@RYUJIN323


【SHOP INFO】

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Rocco’s NEW YORK STYLE PIZZA
ラッコズ・ニューヨークスタイル・ピザ
〒114-0022
東京都北区王子本町1-1-24-101
03-3906-7910
営業時間:
水曜日〜金曜日11:00-14:00、17:00-21:00
土曜日/日曜日11:00-21:00
定休日:月曜日&火曜日
Instagram:@roccosnewyorkstylepizza


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ピザはスライスが¥430〜、Mサイズホール(36cm)が¥2,580〜、Lサイズホール(46cm)が¥3,000〜


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バッファローチキンウイング
タバスコベースのスパイシーソース
4ピース¥645、6ピース¥885

各種ドリンクはもちろん、その他い厚切りカットのポテトウェッジやオニオンリング、ガーデンサラダ、ニューヨークチーズケーキなどサイドメニューも豊富。